冷泉翡翠のプロフィール

探検隊シリーズの主人公冷泉翡翠山口県下関市出身の探検家。幼い頃から個性的たが異常な行動も見られた。普通の子供が通うであろう学校には一度たりとも行かず、家にいた。そして常にアウトドアの時間に当てていた。価値観は多様性であり世界観はとても広い。冷泉は15歳の時突如として家を抜け出しアマゾンの玄関口マナウスの街に辿り着いた。この地で冷泉は真の生き方を始めた。翡翠は日本の現代社会はうんざりだった。この世界は狭くはない。ここは何をしても許される自由な場所。翡翠は自分の可能性を信じてこの魔の地域を拠点に選んだ。冷泉は一般社団法人の理事長である。そのため探検に必要な諸経費などの膨大な予算を捻出できた。これは翡翠の持つカリスマ性が影響している。社会に不満を持つ分子達の心を掴み巧みに自分の組織に組み込む。このプロセスにより翡翠の社団は巨大な組織になった。今はライターとしての執筆活動も行い多面的に活躍している。冷泉翡翠の組織した探検隊は秘境のUMAを探すため世界中を探検している。

JADE 冷泉翡翠の探検 アマゾンの恐ろしさ

マナウスを出発した冷泉翡翠探検隊は巨大なアマゾン川をボートで快走していた。凄まじい雷雨で何も聞こえない。水面を叩きつける音だけが永遠と聞こえる。私は匂いを探った。熱帯植物特有の匂い。濁った川の匂い。土砂の匂い。全てが私は大好きだ。日本ではとても味わえない。遠くに雷雲が見える。またしても雷だ。アマゾンは気候が突然変わる。別々の地域の雷雨が襲ってくることもある。激しい閃光が熱帯河川を照らし出し凄まじい轟音が轟き渡った。水位がどんどん上昇していく。今の内にルートを定めておいた方がいい。その時、河口に差し掛かった。いよいよ熱帯世界の迷宮に足を踏み入れる。冷泉の胸が湧き踊る。アマゾンは生物の楽園である。この世界で生きていくのは至難の技だ。地獄のような過酷な環境で生物達は驚くべき進化を遂げた。アマゾンの生物は皆地球上の進化の極限を行っている。彼らは我々を敵か餌としか見ていないのだ。油断すれば待っているのは哀れな結末だ。神経を研ぎ澄ませ、鳴き声、物音、水面の波しぶき等様々なことに注意を払わなければならない。ボートがゆっくりと川の分岐点に入る。川は複雑に枝分かれしており、一つのルートを巡るだけでも一日は掛かりそうだ。私は一番手前の川にルートを決めた。まずは体を文明からジャングルに慣らす必要もある。隊員に指示を出すとボートを手前の川に入れさせた。後ろのボートが後に続く。数十隻の大船団だが、ベースとなる船は河口付近に停泊させてある。基地となる船がなければ探検など出来ない。補給線は生命線だ。常にスマホと無線で連絡を取る必要がある。インターネット環境もWi-Fiを用意してある。ジャングルでも快適だ。
「以前の探検を思い出せ。ここから先はワニがいる。川に手足は入れるな。アナコンダもいる可能性もある。ピラニアもな。危険な生物も多い。我々が学んだことを常に初心に戻っていかすのだ。」私は隊員達に号令を発した。威勢の良い声が上がる。期待しているぞ、お前達。私はアマゾンのジャングルを見た。相変わらず土砂降りの雨だが私は素早く動く影を見た。どうやら猿だ。フサオマキザルのようだった。この猿はとても賢く器用だ。介護猿として特殊な訓練を受けている個体もいるほどに高度な知能を持っている。この猿はまるで我々を受け入れるかのように、追い返すかのように唸り声をあげるとあっという間にジャングルの奥へ消えていった。
「お出迎えと忠告をどうも。」
私は猿の歓迎かつ警告を胸に抱き止めボートを更に進めるように指示した。
「隊長、半魚人は各部族の間では伝説として語り継がれると同時に恐れられてもいます。まずは彼らの村に行き聞き込むをしては如何でしょう。」
未確認生物の生体に詳しい日比野隊員が言った。この日比野政樹隊員は日本では登山のプロでもあった。主に樹上棲の未確認生物に詳しい。
「だが半魚人の発見情報多発地帯の部族は未発見の集落ばかりだ。そう易々とは行けん。まずは近くの村に寄ってみよう。それからだ」
「わかりました。」
「前回の探検では酷いことになりましたからね。」
未確認生物の中でも植物系に詳しい竹中昴隊員が行った。竹中隊員は日本では竹細工の職人であり、対象捕獲の際の即席檻の製作に尽力している。
「彼らには彼らの流儀がある。我々が勝手に足を踏み入れたのだから仕方のないことだ。あの時はホラー映画のキャラクターの気分がよくわかった。」
こう話すのは畑中三沙隊員。畑中隊員は日本で刑事をしていた異色の経歴をもつ女性だ。未確認生物でも地中の未確認生物に詳しい。
「集落で部族達に捕まり檻に入れられた時の話か。あの時は大変だった。だが話のわかる人達だっただろう」
冷泉が言うのは前回のアマゾン探検時に情報収集のため立ち寄った部族の集落で捕らえられたときの体験だ。未発見の部族だったらしく和解するのに大変長い時間がかかった。だが対話できない部族がいる反面、理解すると面白い部族もいる。彼らは後者だった。川に面した檻に放り込まれたときはヒヤヒヤしたものだ。だが通訳の巧みな話術と翡翠の美貌、人柄もあって彼らは心を開いてくれた。彼らは我々を気に入り大変手厚くもてなしてくれた。驚くほど好感度が高い部族だった。野蛮ではない。文明に生き他人を見下し差別をする我々こそが野蛮なのかもしれない。村人が作ってくれたトカゲの丸焼きは大変美味だった。中々日本では味わえない。
「アマゾンにはまだ見ぬ部族も多い。気を抜かないようにな。」
私は隊員達に命じた。ここではほんの気の緩みが命取りになる。私は死ぬのは怖くはないが彼らはそうはいかない。部族と交渉決裂した時彼らが怒りで攻撃してきたらと恐れるものもいた。パニックは恐ろしいものだ。メチャクチャに取り乱しても何も解決しない。大事なのは真剣に向き合うことと強い意思を持つこと。瞬時にその次を判断しなくてはならない。
「わかりました。隊長のために精進します。隊長の警告は胸に染みます。」
隊員達の声。アマゾンの恐ろしさは数多いことを身をもって知るのも良いことだろうか。とりあえず情報を集めるため部族の村を探し始めることにし、開けた場所まで移動することにした。一旦川の開けた場所を目指すことに。だが…そのとき私は信じられないような光景を目撃した…

JADE 冷泉翡翠の探検 探検の切っ掛け

冷泉翡翠山口県に生まれた。冷泉一族は平家の末裔である。平清盛を中心とするあの平家一族の武将を先祖に持つ。平家の落人伝説が有名だが特に私の先祖は落武者ではないらしい。平氏滅亡となった壇之浦の戦いが起きた山口県平清盛を祖とする平氏一門の血を色濃く受け継いでいる冷泉の家があるのである。その冷泉家に1995年、女の子が生まれた。それが私だ。スペイン人のクォーターでもある。祖母がスペイン人だ。祖母の先祖はスペイン人のコンキスタドールで南米の部族達と交戦した経験がある騎士、兵士の軍人一族だ。翡翠の名は宝石から取られた。翡翠とはカワセミ色とも言うが私の場合は翡翠の魚だ。私の大好きなスネークヘッド。いわば翡翠スネークヘッドといったところだ。宝石の翡翠のように美しく輝いて欲しいという思いが込められているそうだ。そのため私を良く慕うものはジェイドと呼ぶ。ジェイドは英語で翡翠だ。尤も私は5人兄妹の末妹なのだが兄も姉も全員宝石の名前を持っている。いわば宝石兄妹だ。この翡翠という宝石は私にとって特別な意味を持つ。翡翠には魔力があると言われている。私にも魔力じみたものがあると生まれつき言われてきた。なぜなら私にはカリスマがあったからだ。カリスマ性とはいわば魔術的だ。不可思議なものなのだ。そしてもう一つは美貌だ。美しさと綺麗さと可愛さが全部合わさった顔と言われる。私には良く分からないが、周囲の者は皆恐れおののく。まさしく翡翠の宝石だ!が決まり文句だった。美しさはカリスマだ。ちなみに私が首に下げているのも翡翠だ。お守りでもある。これが数多の災厄から救ってくれる。古今東西の文明では翡翠は魔除けとして好まれてきた。そして私は幼い頃からアウトドアが好きだった。海や山に行ってはキャンプをしたりした。登山やスキューバダイビングも得意だ。山口の豊かな自然で心も体も鍛えられた。山口は何でも出来る環境が揃っていたのだ。自然と向き合う内に博識にもなれた。そして私にはロマンを求めているという部分がある。非現実的な世界だ。それが探検だ。私が探検に興味を持ったのは小説だった。秘境探検や海洋冒険が大好きだった。自然に大航海時代の本をたくさん読んだ。そして出会ったのだ。伝説の探検家コロンブスに。私はコロンブスが好きだ。畏敬の念を持っている。コロンブスは新大陸発見という偉業を成し遂げた。これが当時としてはどれほどの結果なのかは想像さえ出来ない。だからこそ私はコロンブスの手記を読む内に心惹かれた。異論はあるとはいえヨーロッパ人としては初めてアメリカ大陸を発見したコロンブスは探検家だったのである。探検家冷泉翡翠誕生の瞬間だ。私が探検家になろうとしたのはコロンブスの偉業を知ったからだ。私はコロンブスを研究しながら元々好きだった歴史や地理の知識も身に付けた。熱帯魚に囲まれた生活をしているため生物学にも対応できた。南アメリカ大陸にはジャングルが多い。そこには未確認生物がいる。その南米には半魚人伝説がある。魚のような体を持った人型の生命体がアマゾン川の奥地には生息していると言われている。魚、未確認生物、中南米のジャングル…私の興味があることが全て詰まっている。私はすぐに半魚人の研究に没頭した。これほど奥が深い生物を中々いない。アマゾンの部族達には半魚人はいくつもの種類に分けられ信仰されているらしい。私は半魚人を捜索する探検をライフワークに決めた。そのまえに探検家として経験を積む必要がある。私の探検隊と隊員達は皆私に心酔して忠誠を誓っている。彼らは皆日本の社会から追放された過去を持っている。失敗したもの、闇の中をさまよった者。全てに絶望した者。社会から追い出された者は今の時代いくらでもいるものだ。理由は様々だ。現代社会は闇が深い。人間ほど恐ろしいものはないのだ。私はそう思っている。人間よりも魚が良い。これが私の信念だ。私は彼らにインターネットやSNS、ウェブサイト等を通して知り合い、私の仲間にならないかと問うた。この者達は私の話を聞いてこぞって探検隊員になりたいと言ってきた。私に惚れたと言ってきたものもいた。理由はどうだっていい、必要なのは熱意だ。彼らも今や訓練や実戦を通じ腕をあげた。私が武道や生物、歴史の知識を授けた。最初はまともに人と会話できなかった者も今や成長し逞しくなった。ストレスから自殺をしたり犯罪を犯したりするよりは探検をしたほうが遥かに強くなれる。私は彼らにそう説いた。この仲間達と共に私は探検のするのだ。私の初探検は日本国内からだ。山口県の平家の落人伝説を調査した。記念すべき探検の大一段は自分のルーツである平家だった。平家は日本中に系譜を持つ巨大一族。中でも我が山口県は平家所縁の地であり、壇之浦の戦場だ。私は、海から調査を開始して山に移り洞窟にも入り、無縁仏となった墓も見つけた。海ではボートに乗り近海を調査した。江戸時代の伝承にある平家の幽霊船を探した。その日は不気味な夜だった。月の怪しい輝きが水面に浮かびあがり自分の顔を気味が悪く光らせている。更には濃霧だ。先がまるで見えない。そして月。おぞましくも美しい月だった。その月が一瞬光を放ったように見えた。私は胸騒ぎを感じた。その時私は霧の奥にボロボロの帆を掲げた古い帆船を見た。あれが平家の亡霊船だと思われる。近寄りがたい雰囲気を放つその船は濃い霧の向こうえと消えた。怖さよりも美しさを感じた。船内はどのようになっているのだろうか?。我々は数時間船を探したが二度と現れることはなかった。そこで我々は海から山に進路を移した。山の探検は峻険な山々を制覇しなければならない。山奥を目指して出発したが一向に痕跡はない。だが洞窟を見つけた。昔なら平家の兵士が隠れたのかもしれないが今となっては知る由もない。山にぽっかりと口を開けたその洞窟は深かったが行き止まりではなく通り抜けられた。そして見つけたのが無縁仏というよりは原型を残していない無惨な墓の廃墟を。ここだ。愚かな若者達が遊び半分で訪れた際の映像に平家の亡霊が海から這い上がってくるという物がある。当然の報いだろう。墓を荒らしたりした罰として、若しくは死人達の、怒りとしてかこの者たちはどうなったかは分からない。恐らくは助かってはいないだろう。所謂恐怖映像だが私はこの映像を見ても怖くはない。私が感じるのは神秘性だ。源平の合戦が終わって既に1000年近いが未だに衰えぬその怨念は私を含む探検隊員達の人をバカにすることしか出来ない日本社会への怒りとも通じるのだ。その亡霊達がうるさく騒ぎ散らす者達に好意的にするわけがないと私には良く分かる。今の日本に失望する幽霊も多いのではなかろうか、とさえ思う。先の大戦で戦死した兵士の魂などはまさにそうだろう。何れにせよ知性の欠片もない馬鹿者共に死して尚笑われる怒りは私にはとても良くわかるのだ。私が彼らの墓を発見した際、平家方の武将の霊を呼び出す儀式を行った。大変危険だが私には真実を知りたい好奇心がある。決して愚か者達のように遊び半分等ではない。旧知の霊能力者の力を借りて行ったが見事成功した。その武将は恐ろしい顔つきで私を見た。だが不思議と敵意は感じられなかった。私は遊び半分で来たのではない。彼らに真実を聞きに来たのだ。愚か者達とは違う。私は武将と向き合い様々なことを話した。他の隊員達も聞き入っていた。勿論私が平家の遺伝子を受け継いでいることも。話せば仲良くなれるものだ。武術の話では時間を忘れて盛り上がった。怨念の話は私にも言えることだ。この社会は人を殺す。武将の顔もいつしか輝いていた。それは私もだ。彼はありがとうと言った。礼をされるとは。今まで誰も恐れるばかりで自分の話を聞いてくれなかった。私が初めてと言うわけだ。この時彼の心は救われたのではないだろうか。儀式が終了すると武将も満足げな表情を浮かべて消えていった。だが私の平家伝説の探検はこれで最後ではない。これはまだ序章に過ぎない。私は自分の先祖でもある平氏の伝説を求めて日本中を探検する決意だ。この地もまた訪れなければならない。

JADE 冷泉翡翠の探検

私は探検に生命を捧げている。この世にはまだ見ぬ謎が隠されている。それを発見し調査するのが私の使命である。私は冷泉翡翠という名の探検家だ。オカルトライターとしてウェブサイトへ記事も投稿している。超常現象研究家の肩書も持つ。そのような私をある者は理想を持ちロマンを探し求める人だと言う。更にある者は命知らずのただのバカだと言う。善悪様々な意見があるが私にはどうでも良いことだ。人間不振の私は人の評価と言うものに興味はない。私が興味があるのはUMAだ。未確認生物・UMAと言う存在はオカルト関係の題材の中でも現実性があるジャンルと言えるだろう。何故ならUMAは未だに発見されていない未知の生物であるからだ。アフリカのゴリラは19世紀までは実在しない生物だと考えられていた。そのような生物は他にもたくさんいる。今でも未開のジャングルでは新種が発見されることがある。近代以前は全て未発見の生物がおり、現在でもいる可能性は十分ある。このように探検や調査が行われる度に明らかになるケースはいくらでもある。このUMAの正体は古代生物の生き残り、突然変異体、現存動物の見間違いなど色々な見解があるが、私は存在すると信じている。私は真実を実際に体験するまではいるかいないかは決められないと考えている。科学が発達した今日でも説明不可能な現象は発生している。超常現象だ。その不可思議を地球上でもっとも集約させた場所は未だ原始の姿を残す南アメリカ大陸アマゾン川熱帯雨林だ。

その女はタバコを深々と吸い込んだ。濁流のような雨が激しく古ぼけた建物を打ち付けている。熱帯特有の体が溶けるような暑さが一体を包んでいる。一帯は激しい雷雨だ。

「いよいよだな…」

女が呟く。

ここはマナウスのとあるボートハウス。女はタバコを無造作に捨てると傷んだ椅子に座り、食料、医薬品、武器弾薬といった探検に使う装備品を大きなバッグに放り込んでいく。稲妻を照明代わりに女はおもむろに探し物をする。

「これだ。」

女が掴んだのはサバイバルナイフだ。

「これは必需品だ。無くてはならない。」

女の荷物には武器が多かった。だがこれが生命線になるのだ。

「一通りは終わったな。」

女は建物の外に出る。奥からボートの点検をする男達の声が、すぐ近くからは同じように道具の点検をする女達の声が聞こえる。ちょうど準備が終わった頃男女が二人私の元へやって来た。どうやら点検が終わったようだ。

「冷泉隊長、機材の点検は完了しました。問題ありません。」

男が言う。

「冷泉隊長、装備は正常に作動しました。」

今度は女が言う。

「では、そろそろ出発だ。数ヵ月はジャングルの中だ。覚悟を決めておけ。」

「はい!」

「ジャングルは我々に試練を与える。だが皆でそれを乗り越えるのだ。」

独特のハスキーボイスで隊長の冷泉翡翠が話す。それに隊員達の覇気のある声が続く。いよいよ探検の始まりだ。

「半魚人の潜む魔境のジャングルに入る時が来た。」

冷泉はボートに素早く乗り込んだ。探検隊を乗せたボートはゆっくりとマナウスの港を出発した。

私は今、アマゾンにいる。アマゾンは地球上で最も美しい所であり、恐ろしい所であり、ロマンがある所である。探検家を始めて十年以上経つが未だにアマゾンには未知のロマンを感じる。数十回のアマゾン探検を行ってもだ。ここは他にはないエネルギーに満ちている。そしてその巨大な熱帯雨林には様々な生物が生息している。猛獣、巨大生物、希少な動植物…数え上げればキリがない。更にUMAまでも。私は世界中の超常現象や生物、遺跡を調査し探検している。これまでの探検で発見した生物も数多い。アマゾン熱帯雨林のジャングルに対する植林も積極的に行っている。私のアマゾン探検はUMA調査が多い。だが今回の探検は気力が漲ってくる。今回は半魚人発見の探検だからだ。私は半魚人が好きだ。魚好きというのもある。私は様々な熱帯魚を飼育している。半魚人伝説を探るには生物学的な知識も必要だ。幸い私にはそれがある。進化の過程で地上を支配した人類でさえも適応できなかった水中の世界を支配する魚。その魚と人の特徴を併せ持ったある意味イレギュラーな生命体に何とも言えぬ魅力を感じる。最も興味あるUMAに興奮しているというわけだ。だが危険が待っている。半魚人の発見にはジャングルを踏破し奥地のインディオ接触し、数か月もの間密林で生活をする必要があるためだ。その間予期せぬ事態や危険な猛獣の襲撃もある。また、探検の途中全く異なる未確認生物と遭遇する可能性すらある。いつ何が起こってもおかしくない。しかし私はそのスリルが堪らなく好きだ。先が読めない状況でこそ人間の真価は発揮される。日常では分からない人間性というのは非日常の世界で発揮されるもの。隊員達も最初とは比較にならない程精神的に強くなった。皆私に忠誠を誓った物達だ。彼らもまたアマゾンに鍛えられて来たのだ。半魚人追跡は相当な困難が予想される。私は逞しくなった彼らの活躍に期待している。この探検は我々にとっても得るべき経験となるだろう。私は勇気を持って緑の魔境に潜む魔物に立ち向かった。奇跡を信じて。その前にこの半魚人伝説の探検に至る、私が探検家になる切っ掛けや影響を受けた人物、記念すべき初探検の話をしよう。

最近人気のアニメにご注文はうさぎですか?という作品があります。木組みの家と石畳の街に引っ越してきた主人公が偶然出会った少女達と下宿先である喫茶店で働いていくというストーリーで所謂美少女アニメのホノボノとした作品ですがこのごちうさ、何とも興味深い謎があるようです。と言うのも作中の舞台になる木組みの家と石畳の街はヨーロッパの建築物が立ち並ぶ風景でありとても日本とは思えない街並みなのです。通貨が円なので日本だとは思いますがこの街はどこにあるのか、それがこの謎なのです。様々な説があるようですがここでは一番有名なこのごちうさの世界は第二次世界大戦で枢軸国が勝利したifの世界だという説を紹介します。この世界では現実の日本には存在しない軍隊が存在しメインキャラの父親二人は元兵士という設定があります。現実世界では自衛隊であるはずでこの時点で矛盾が生じています。更にこの街には男性があまりにも少ないという点があり、即ち男性は徴兵されているのではといわれています。枢軸国勝利後の世界を描いた高い城の男という作品がありこれと似たような世界だとも言われているようです。他にもドイツが占領したヨーロッパの一部を日本が分割占領している、という説もありますがこれは説得力に欠けるため日本がベトナムを占領した後説を取ります。史実でも日本が行ったフランス領ベトナムへの仏印進駐。これを前提に考えると第二次大戦で日本が勝利し、そのままベトナムを領土に組み込み、宗主国フランスの街並みを大きく残したまま開発したという説です。こちらの方がまだしっくりします。しかし、戦争がそもそも発生せず、国家体制が戦前そのまま現代になった説もありハッキリとはわかりません。実際作中の街はヨーロッパの様々な街を参考にしているらしいので欧州のどこかなのかもしれません。それでも疑問は残ります。神奈川県の西洋館街なのかとも思いましたが恐らく違うでしょう。しかしとても美しい風景なので一見の価値はあります。結論から言うとごちうさには純粋なストーリーとは別にミリタリー的な歴史的な要素も入っているのかもしれません。本編を楽しむのも良いですがこんな風に色々と考察してみるのもまた面白いですね。

熱帯雨林

私は海外の熱帯雨林がとても好きなのです。ジャングルというとアマゾンをイメージする人が多いでしょう。実際アマゾンは世界最大級の大規模な熱帯雨林を持っています。中南米はアマゾンを中心に熱帯雨林や熱帯雲霧林の宝庫です。その恩恵を受けた動植物が数多く生息している原始の世界でもあります。現在は焼失している地域が増えているようです。残念なことですが植林をしている団体も存在しているのでアマゾン熱帯雨林の再生が期待されています。本来このような密林は人間が踏み入ってはいけない地だったのかもしれません。私はこの神秘のジャングルに魅力を感じてなりません。個人的に好きなジャングルは中南アメリカなのですが、東南アジア、中部アフリカのジャングルも好きです。この三つのジャングルは同じ熱帯雨林でも違いがあります。アマゾンは基本的に河が中心、東南アジア地域は竹林が豊富、熱帯アフリカは岩山が多いです。地理の研究にもなりますが、私はこの違いを調べる内に、植生の違いもあることに気づきました。勿論地質も気候も異なります。そこに生息する生物も厳密には同系統のグループでも違っています。私の好きな熱帯魚は中南米産の種類では巨大でありながら美麗でスマートな印象を持ちます。対して東南アジア産熱帯魚は自己主張が少なく、控えめでキラキラした種類が多いような気がします。中部アフリカ産ではゴツゴツした恐竜のような太古ロマン溢れる姿をした種類が豊富です。このように熱帯魚というペットの面でもジャングルの要素は関係しています。地球の歴史は畏敬の念を溢れさせる熱帯雨林を産み出しました。私はいつしか熱帯地域に旅立つことを夢見て日々精進しています。コロナに負けないよう、日々気を付けましょう!

オリジナル小説

オリジナル小説は幾つかのストーリーを段階的に分けて投稿します。自分の考えてきた物語を執筆するのは予想以上に楽しく、世界観を大きくする要素になりました。それぞれシリーズ化するつもりですので楽しんでいただければ幸いです。ジャンルはアクションがメインです。戦争、探検、ファンタジーなど書きますが、コメディーや恋愛も書きます。主人公は私の趣味で女性が多くなります。そのためマニアックな内容が多くなると思います。独特の雰囲気を持つ小説になるとは思いますが長期の投稿の応援をよろしくお願いします。☺️